飲食店オーナーのびるです。
先日お客さんがメニューにラーメンいれてよ!って言ってきて
ラーメンかぁランチや酒の締めにも使えそうだなって思ったんです。
んーと、豚骨や鶏ガラと野菜をぐつぐつ煮込んで・・・
絶対無理!めんどくさい!!
そして思い付いたのがシンプルな中華そば。
お客さんが豚骨ラーメン作ってとか塩ラーメン食べたい!とか言ってきても
うちは中華そばなんで!
って言えるかなって。
2週間の開発の末、僕の店には中華そばがメニューに入りました!
で
僕は中華そばって
- あっさり醤油味のラーメン
- ペラペラのチャーシューが1枚
- メンマとねぎが乗ってる
- ナルトも乗るかな?
って定義だと思ってたんですけど。
お客さんにラーメンと何が違うの?って言われて調べてみたら全然ちがった・・・
ということで、今回はラーメンと中華そばの違いについてです!
結論を先に言うと
年代の違い
昔は中華そば、今はラーメンみたいな感じ。
でも昔は濃厚醤油豚骨とかなんたら担々麺みたく種類はなかったので、中華そばはシンプルな醤油ラーメンって定義もあるみたいだったよ。
ラーメンと中華そばの歴史
そもそもどうやってこの料理は誕生したのか?って所から簡単に説明します。
始まりは南京そば
江戸時代の終わりに幕府は鎖国を止めて、横浜・長崎・神戸の港が開港されました。
そこに移り住んできた中国人が南京町(今の中華街)を作り、そこで食べていた麺料理が南京そば。
はい最初の名前は南京そばです。
次は支那そば
そして1910年(明治43年)いまからざっと110年程前。
東京浅草で尾崎貫一という人が横浜中華街の中国人の料理人12名を集めて中華料理屋を作ります。
その名は来々軒。
聞いたことありますか?1994年に廃業してしまっているんですが、同系統のお店は今もあるそうです。
来々軒で提供した麺のメニュー名は支那そば。
来ました名前!支那そばが次の名前です。
日本人の経営で初めてラーメンが普及したので、1910年はらーめん元年といわれています。
ちなみにここまでの南京そば・支那そばは塩ベースの中国風の味で、今のラーメンとはだいぶ味が違ったようです。
1926年(大正15年)北海道札幌にある支那料理竹屋が日本人の口に合うように麺やスープなどを改良した。
それは醤油ベースにねぎ・メンマ・チャーシューをのせた支那そば。
まさに今思い浮かべる醤油ラーメンそのもの!
これが評判になり日本中に広がります。
そして中華そば
そして太平洋戦争が終わった昭和20年代。
敗戦後の焼け野原。栄養状況も良くなく食料状況が改善しない時代。
栄養価が高く庶民的な食べ物として支那そばは国民食へと変わっていきました。
戦後中国のことを支那と呼ぶのはやめようとなり、支那そばは中華そばと名前が変えられました。
中華そばが来ました!
やっとラーメン
1958年(昭和33年)日清食品が世紀の大ヒット食品チキンラーメンを発売!
えっ?チキンラーメンが最初?ってなりますよね。
チキンラーメンの大ヒットによって日本人にラーメンという名前が普及したのです!
普及したのは分かったけどラーメンって名前はなんで?
さっきまでそばだったじゃん!
ラーメンはどこからきたのか。
これについては正解が無いというかいろんな説があるんです。
ラーメンの名前の由来
なんでそばがラーメンに変わったの?
実はコレ!ってのが無い。
でも有力な説が3つあるので紹介していきます!
拉麺説
中国北西部にある蘭州というところで食べられている拉麺という麺料理。
呼び方は「ラー・ミェン」
うどんや蕎麦は刃物で細く切って麺にしていますが、拉麺は手で伸ばして細くしています。
中国ではコシがなく弱い麺が多い中、この拉麺はかん水を使い強いコシがあります。
そうまるで日本のラーメン!呼び方もそっくり!
これがラーメンの名前の由来その1。
老麺説
老麺とは小麦粉と水からできている天然酵母の生地のこと。
呼び方は「ラオ・ミェン」
日本で麺といえば細長いアレですが、中国ではパンとか肉まんの生地とかの小麦粉の生地のこと全部を麺と呼びます。
小麦粉と水をこねて30度位の温度の場所で置いておくと、空気中の野生酵母菌が付着して酵母がおこせるそう。
同量の小麦粉と水を加えながら約1か月かけて発酵させていくと、ふわふわの発酵生地ができる。
それが老麺。
これが変化したのがラーメン!っていう説。
これがラーメンの名前の由来その2。
好了説
僕的にはこの説が1番近いのかなって思ってます。
支那そばの所で出てきた支那料理竹屋。
元々は竹屋食堂って名前だったそう。
竹屋は北海道大学の前にあって、中国人留学生が沢山来ていました。
中国人留学生に人気なのが肉絲麺。
呼び方は「ロースー・ミェン」
青椒肉絲のロースーの事ね。
細切りの牛肉と竹の子を炒めた青椒肉絲が乗った肉絲麺。
しかし肉絲麺は油が強くて日本人の口には合わなかったんです。
そこで竹屋の女将大久タツさんと中国人料理人が考え出したのが醤油ベースの支那そば。
麺が細切りで柳っぽいので最初柳麺「リューミェン」って名付けようとしたんですが、日本人には発音が難しいし馴染みが無い。
日本人にとっては支那そばが1番しっくりくる。
チャンコロそばなんて呼ぶ人もいたそう。
チャンコロってのは中国人を見下した言葉ね。
「中国人留学生が多く来るのにお店の中でチャンコロそば1個ね!なんて言って欲しくないなぁ」
って思いますよね?「留学生かわいそうだわ」って。
そんなある日のこと、料理人の王さんが好了(ハオラー)と料理をだすのを聞いた時に女将は思い付いた。
好了とは「できたよー」って意味ね。
ハオラーの麺でラーメン!いいじゃんって。
このラーメンって言葉が覚えやすく、日本人にも受け入れられたって話。
これがラーメンの名前の由来その3です。
んーやっぱりこの説がしっくり来るんだよなぁ。
結局なんだかんだでラーメンって言葉が生まれて、チキンラーメンのヒットで名前が全国区になったよって事。
インスタントラーメンがバカ売れ!
そんなチキンラーメンを始め現在日本では即席麺がめっちゃあるんですが、どの位売れているのかっていうと。
5826億5300万円!
2017年の家計調査の数字なんですけどすごくないですか?
これ出荷額なので販売金額はもっと上ですから!
2018年がチキンラーメン60周年だったので、毎年約100億円のペースで売上を伸ばしてるってこと。
だいたい60億個のインスタントラーメンが売れてる計算かなぁ。
0歳から100歳まで含めた日本人が平均で年間6個食べるのか笑
カップ麺売上1位は日清カップヌードル醤油味
誰もが知っているでしょう日清カップヌードル!
カップヌードルは発売している日清食品は業界シェア第1位。
売上約2800億円と桁違いの強さ。約半分じゃん!!
カップヌードルといえば謎肉。
一時話題にになった謎肉ですが中身は豚肉と大豆!謎肉10倍カップヌードルなんてものも発売されてました。
ちなみに僕はシーフードが好きです。
袋麺売上1位はサッポロ一番みそラーメン
袋麺はサッポロ一番みそラーメン!
サッポロ一番といえばサンヨー食品。
売上約760億円。業界第3位の会社です。
群馬前橋で創業したサッポロ一番。工場は奈良県、福岡県、千葉県にあります。
サッポロは?
どうやら当時の専務で後の社長になる井田さんが全国のラーメンを食べ歩き、札幌ラーメンに感銘を受けたことがきっかけらしい。
サッポロ一番の定番はしょうゆ・みそ・塩の3種類。
みそラーメン1位、塩ラーメン2位、しょうゆ味6位と売れまくってます!
しょうゆだけ味ってついてるんだね。
ちなみに僕は塩ラーメンが好き。
ラーメンと中華そばの違い&名前の由来のまとめ
ラーメンと中華そばの違いは年代の違いでした。
- 南京そば
- 支那そば
- 中華そば
- らーめん
と変遷していったわけ。
チキンラーメンが大ヒットしたのでラーメンって名前が全国的に広がったんですね。
そしてラーメンの名前の由来は
- 拉麺説
- 老麺説
- 好了説
があって
僕的には好了(ハオラー)説が1番しっくりくるなって思う。
ラーメンは小さい子供から年配の方まで幅広く楽しめる料理、もはや国民食になってます。
そして名古屋人の僕は
寿がきやラーメンが世界1美味しいラーメンだと思ってる!
以上中華そばとラーメンについてでした。